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No.170

「きみは空にまばゆく光り」という本を作りました。(前編)

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はるグレの本です。

本文はPixiv で読めます。
書籍版はBooth で通販受付中です。

前編:話にまつわること

・そういえば#海辺の亡霊 シリーズって何?
重力戦争終結を発端とするライレフ同人誌シリーズです。
ネメシスの人々が、帝国をはじめとするその他の世界の人たちと出会ったり出会わなかったりする話です。
公式の更新になぞらえた時系列があり、今はヘキサダイバーを主に扱っています。
シリーズ一覧はこちら から

・これは決意だ。だから[  ]は祈らない
「青星(シリウス)に手をのばす」という本は2年くらいお休みしてた空街の同人復帰作で、ボルテ10周年お祝い本でした。
その中に入っている「スターゲイザーは祈らない」という話が、「きみは空にまばゆく光り」の前日譚になります。
この話で言うスターゲイザー=星を見る者は雷刀、烈風刀、グレイス、そしてレイシスを指します。
雷刀にとっての星は烈風刀であり、烈風刀にとっての星は雷刀で、など、各々に見上げるものがあり、そして彼らは自ら手をのばします。
しかし始果はグレイスを見上げるばかり——

「青星」を書いている途中にいまきみにの実装があり、今回の話を見出してして見上げる始果のシーンを書き足した覚えがあります。
他の登場人物たちとは違い、始果だけがこの場で「手をのばす」ことができない。そんな彼が自ら手をのばすことができるようになるまでの話をやろう、というのが今回の計画でした。

・アリーナと前日譚
今回の導入は第1回ランクマッチ(2022/4/25〜)です。
「スターゲイザー」で"自分にも相応の力があるはず"と言った始果の実力は……というところから話が始まります。
相手がレイシスさんなので誰も勝てる訳ないのはそれとして、始果がここで圧倒的に負けてしまうのはレイシスさんがそれなりの出力を出していたということもあります(「スターゲイザー」の日は対烈風刀と対グレイス戦以外手加減をしていました)。
それが"喧嘩を売られた"レイシスさんなりの礼儀だし、必要なことだと思ってやってます。
後半で氷雪さんに対してふっかける時もそうですが、海辺のレイシスさんは結構エンターテイナーですね。

雷刀と烈風刀はこの数日前に陸軍大将(ネメシスが投影したものではなく、帝国で死んだ後の本人)と邂逅しています。
この邂逅によって2分XCDがランクマッチの報酬になる……という経緯があり、これがあったためにネメシスに死神を招くことになります。

・灯色とマキシマと名付けとナビゲート
灯色は始果と境遇がよく似ているので対比のシーンが欲しいなと思ってたのですが結果仲良くゲームしてましたね。スーパーファミコンなのは作曲者さんのコメントから。

記憶を失って自分が分からなくなっている人に名前を付けるって、ナビゲートの一種なんじゃないかなあという拡大解釈をしています。
マキシマは権限のある者として当然それができるし、グレイスも消えてしまった世界の管理者としてはじめて誰かをナビゲートしたのが"自分の世界にアクセスしてきた始果"だったらいいなあという願望が出ています。

・死神はどこから来てどこへ行くのか
海辺における死神(超越彼女)は、天使(↓↓↓)の成れの果てという設定です。これは全体モチーフがタロットカードとセフィロトの樹だったのでわたしが関連性を勝手に見出しているだけで、公式にそういう話は1ミリもないです
(セフィロトの樹はセフィラを繋ぐパスに大アルカナが対応している)。

天使は兄を撃ち落とした後天界を追放され、様々な世界を彷徨う過程で彼は死神へと変わっていきます(彼が読んでいた本の中には他の世界の"物語"も紛れており、その知識を元に不安定ながら次元航行ができました)。

「到達してしまった僕らの夢と希望の最之果」による縁によって帝国に呼び寄せられた死神は、そこで兄によく似た男、陸軍大将に出会い……という話が「果ては赤い海の夢」でした。
死神はブラスターによって対処されましたがこれにより陸軍大将と縁ができてしまい(超越天のブラスター解禁をした話なので)、死神は帝国周辺の空間を漂い続けることになりました。

で、XX年仮説で帝国が滅びそこに縛られることも無くなった……はずだったのですが、死神は時空の向こうに赤い光が落ちていくのを見ます。
それこそが陸軍大将の魂であり、彼が地獄へ向かう前になぜネメシスに立ち寄ったのかはまた今度の話としますが、とにかく死神がそれを追ってネメシスに足を踏み入れてしまったのが今回の原因の一つだったのでした。
ネメシスは古いバグにやられるようなセキュリティをしていませんが、今回はAvalanx(隣の庭は青い)と↓↓↓の縁で突破してきた次第です。ギリギリなので見た目が不完全ですが。

嬬武器烈風刀にしこたま怒られて返り討ちに遭った可哀想な死神さんは、この後地獄へ向かいます。……そこに当然誰がいるのかは、これもた今度のお話にしましょうね。

・グレイスと始果の出会いについて
何もかも捏造。
始果は元いた世界から別の世界への次元航行に失敗してバグの海に落ちてきました。

でも本当に失敗して落ちてきたのでしょうか?
そこに落ちたのは、いったい誰の意思だったのでしょうか?
もしかして、綺麗な躑躅に目を奪われてしまっただけなのかもしれません。
……では、その花に目を奪われたのは、一体誰だったのでしょうか?

・海辺の亡霊における京終始果と嬬武器兄弟
「すき……?」
 なんですか、それは。眉根を下げたその表情をみるに、彼は本当にその意味を知らないようだった。
「……何かに、惹かれると言えば良いんでしょうか。憧れとか、魅力とか、そういうものを感じる事です。大事に思うこと、とも言えるかもしれません」
(中略)
「ああ……、あなたが……あの、赤い人の事を見ている時みたいな……」


海辺の亡霊で迷う烈風刀の背中を最後に押したのは、始果の純粋な、忌憚のない感想でした。
この時かけた言葉が「スターゲイザー」で始果から雷刀に渡されて、今回烈風刀のところに帰ってきました。

・周りから見たライレフ
一般人からライレフってちょっとこわいね〜っていう話をしたかった形跡がちょこちょこある。

・グレイスから見た始果
この先も一生グレイスに引け目があってほしいよわたしは。それでも幸せになってくれ。
記憶を奪った過去はなくならないし、それでも始果はあんたのことがすきだよ。よかったですね……。
これ書いてる人は嬬武器烈風刀とおんなじベクトルでグレイスのことがすきです。

なお雷刀がやたらにちょっかいをかけたがるのは「比翼の鳥は青い空の夢を見るか?」で発破をかけられたからです。たぶん彼なりのお礼です。

・ヘキサダイバー
海辺のヘキサダイバーは「いつもは平常に稼働しているけど、バグ騒動があると片付けにプレイヤーの手を借りる必要があるためイベントとして筐体にお出しされる」という解釈です。
なのでいつもは先行体験会も何事も終わることのほうが多いです。
我々はイレギュラーだけを見せられていて感覚が麻痺しているんですね(見えないものを見ている人の感想


・ネメシスクルー:京終始果
グレイスのキャラクター紹介文に「猛勉強でNEMSYS-CORE NAVIGATION-CLASSインペリアルを取得し」という文があるため、クルーは試験のある免許制なんだろうな……という妄想をしています。
「推薦が必要」という話は、始果のクルーが10周年人気投票で決まったため入れました。
始果の実際のクルー実装はこの約一年後になります。アポカリ本でちょっとこの話ができればいいなと思っています。

・プロフェッサー識苑の話
次の本で存在しない過去の話をしますので対戦よろしくお願いします。
彼はネメシスの外から来た"大人"です。



思い出せるだけでこれだけ。いろんな幻覚詰め込みセットだったことがおわかりいただけたでしょうか。
本当は原稿生活の話もしようと思ったんですけど、疲れちゃったので後編に続く……。

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