soramati.txt

No.169

「ワレモノ注意」という本を作りました。
20260510171703-soramati63.jpeg

ありがたいことに完売済みです。
本文はPixivで読めます。
買ってまだ開けていない方はネタバレあるのでお気をつけください。


おk?



202605101717032-soramati63.jpeg
開くと割れた鏡の破片(のようなもの)が出てくる本、でした。

本……本というかエンタメというか……。これ何?
ペーパーを作ろうと思ってたんですよ。イベントの醍醐味。二つ折りの、後日ネットに本文が上がるようなやつ。
ところがこいつは「どうせ配るなら物体としておもろい物がいいな……」という欲を出してしまったわけです。たいへん。
これは曲譜面ジャケ告知が全部良かったせいだし、ジャケ担当のイクチワカナさんのnote を読ませていただいて創作欲が湧いてしまったせいでもある。すばらしいものをありがとうございます。

・話
↑を読み、鏡を割った烈風刀の話をやるぞというのを勢いで書いた。
最初のファイル名は「万華鏡」。
後付けなんですけどよく考えたらこれもつまぶきれふとがいっぱいいる話になってしまった。
自分の恥ずかしい姿を目の当たりにしてしまうとかなり恥ずかしいよねぇみたいな事を考えていた。

・本をつくる
5/1 仕事
電車で一人Discordに本文を書きつつ、ただのペーパーにはしたくないなと思って、とりあえず仕事終わりのハンズでスタンピングリーフを買ってみた。
202605101717034-soramati63.jpeg
トナー印刷に対してアイロンで箔をつけられる物。買ったけどいまいち良い見せ方を思いつかない。
鏡の話なのでキラキラしたら良いと思ったんだけど、今手持ちの環境でできるのはコンビニコピーに対して押すことしかできなかったのでどうしても安っぽさが否めないだろうと思った。
実家いけばレーザープリンタがあるんだが……実家行くのとそこのヨ○バシでレーザープリンタ買って帰るのとどっちが良いかな……と考えるも、
やることの見通しが立ってないのでまだそこまでやるタイミングではなく見送り。
逆に言えばそこまでやる必要があればまぁ、やるだろうな。わたしだし……。

キンコーズの店舗限定の箔サービスなどがあることを知るも、一枚330円はさすがに今回の予算に合わないので見送り。ロマンではあるので機会があれば使いたい。

5/2
9時から20時まで仕事。死亡。
・終わり果てており当然頭もおかしくなってる中で、「鏡を割って驚くところから話が始まるから読者もうっかり鏡を割ったら驚くかな」ということを思いつく(意味不明
・で、その破片は嬬武器烈風刀がちゃんと紙に包んでゴミに出すだろうなと思ったので、ちゃんと包んで紙テープでとじるか、ということになった(意味不明
→この時紙は新聞紙を想定していたのでそういう本文を書く。
・開いて立てられるタイプの鏡を開く動作と一致させるために、横書きにすることもここで決めた。これはインターネットを見ていて他の人の本アイディアを参考にした。
・スタンピングリーフは本文のところどころに貼り、「鏡が割れた時に出る細かい破片」の演出として使ったらおもろいかも、と思い採用。

自分のこういうしょうもない妄想がどこから来るのかはよく分からない。仕事に飽きて一生連想ゲームをしていたが、仕事場のメモは持ち出せず思いついた事は覚えておかないといけないため、気が狂うかと思った。

妄想の出どころは不明だが、設計においては大学の時に教授に言われた「動作と体験を一致させろ」みたいな話がずーっと呪いのように後ろにある。
グループでカードゲームをつくる課題をやってたんですけど、カードを引いたり場に出したりする動作がカードに描かれたモチーフと一致するか?を延々と詰められていた。まあまあいやなおもいでだな。
とはいえ大事な事であることは確かで、その時は伝えたいモチーフのほうが先にあって、その表現のためにカードゲームを選んだために「カードゲームを選んだ意味があるのか?」を問われていたのだと今では理解している。理解してるが若いわたしには難しく、仕事にデザインを選ばなった理由の一つである。閑話休題。


5/3 仕事
爆速で終わらせることしか考えておらず、社のGPT的なやつに「体感時間を短くするにはどうすればいい」などと聞いていた。時計見るのやめろって言われた。ごもっとも。

前日に組み立てた設計で一番懸念していたのが「新聞紙をどう表現するか」というところ。
候補としては以下の通り。
・架空の新聞記事を書き印刷する→自宅のプリンタがA4なので大きさに限りがある(包むなら2枚以上想定)/たぶん紙が分厚く質感が出ない/新聞記事書く時間はない
・英字新聞のラッピングペーパーを用意する→おしゃれすぎて「ゴミ」にならない
・本当の古新聞を使う→やりたいことに一番近いのはこれなんだが本当に「ゴミ」になってしまう

日本語新聞のラッピングペーパーなんて存在するわけもなく、やれるなら一番上かな……と思いながら仕事vs仕事feat.仕事してた。
架空のゴミを表現するのがまぁまぁ難しいことが分かってくる。リアルであることと、リアリティを持った表現をすることは違うねぇ。

退勤後ハンズへ直行。
ワンチャン日本語新聞の何か……と思ったけどまあ無い。知ってた。

ぐるっと回って最終的な用紙は以下の通りになりました。
20260510173600-soramati63.jpeg

・表紙:ミューズ NBファイバー 130kg A4(空)
本来プラスチックが多いであろう鏡の本体に相当するもので、最初は「インクジェット用紙を何も印刷せずに使っても良いな」と思っていた。
が、この本は嬬武器烈風刀の話であるという前提もあり、絵もないため紙自体にパワーがないと"本"にならないのではという懸念もあった。
後述する最終決定の包装に若干の透け感もあることから色が出て良いかなとも思い、紙目が小さくつやつやしているこの紙に決定した。

・鏡部分:ゴーグラ(ナガトヤ) カラー工作用紙 A3 615 銀
銀の紙はあるけどもうちょっと厚みがないと破片の方がくしゃくしゃになるよな〜厚紙に貼るか〜〜〜?と思いながらぐるぐるしてたらありました。銀の工作用紙。ありがとううちわコーナー…………。
工作用紙なので裏にマス目があるのもものぐさに優しい。都合が良すぎた。
とはいえ破片の方もマス目が残り、これは見えてしまうと興醒めする部分なので破片側には全部裏に白いシールを貼る処理をした。

・包装:SAKAEテクニカルペーパー フリークラフトペーパー ホワイト 70g A3
どうすっかなぁ……とおもってうろうろしてたら見つけた。「もうこれしかない!」っていう思えるものと出会えた時の本は大体上手くいくので、この時本は完成した。うそです全然終わってない。
包装紙みたいなツヤがあり、薄すぎず、「ゴミを包む演技が上手そう」と直感できた。あとA3なら1枚で包める。この紙見て「印刷ってなくて良いかも」と思えたので決定。
これに伴い本文に書いてあった新聞紙の文言を修正した。

5/4 やすみ
202605101717035-soramati63.jpeg
昼から遊んでいただく予定があり、午前中に作業。
コンビニで印刷をし、鏡を切り出すなどした。
鏡貼る時に良い糊がなくてボンド使ったのだけ反省。やや浮いてる。

帰ってきてからアイロンをかけて本文にランダムに箔を貼り、組み立て、包み、テープ貼って終わり。
20260510174011-soramati63.jpeg
箔って写真で見るの難しすぎるね。本当はちゃんときらってするんですよ。
「細かい破片がまだ落ちてるかも」的な表現のつもり。

紙テープにタイトル書こうと思ってたんですけど意外とインクを弾くので、紙に直接書きました。
あと同居人に「流石にCP名は書きな」って言われて書いたら情報量増えてちゃんと本っぽさも保たれた。この人天才かも。

と、言うわけで良い感じにワレモノの日に置いてありそうなモノになったのではないでしょうか。



体験として成功していたかどうかは受け取っていただいた皆さんに判断を委ねますが、わたしは作っていてと〜っても楽しかったです。ものをつくることは自由だから。
すべての責任が自分の手元にある時、本当に身軽でおもしろい。同人の一番ジャンキーでおいしいところですね。
こんな酔狂を手にとっていただき、ありがとうございました。

改めてまして本文はこちらからどうぞ→ワレモノ注意 畳む

編集